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シシオザル通信 インドの森から②

2026年2月19日(木)

みなさんこんにちは!

飼育員のインド旅行記②です。

 ①はこちら


念願かなって訪れたシシオザルの生息地は

南インド・西ガーツ山脈の熱帯雨林です。

 

しかし森の中を車で走っていく途中、

思っていたのとは少し違う光景に出会いました。


 ①


これは茶のプランテーション。

茶の栽培には日照が重要なため

高い木は伐採されてほとんどありません。


プランテーションとは、熱帯や亜熱帯地域の

広大な土地を利用して商品作物(茶、コーヒー、綿花など)を

栽培する大規模農園のことです。

この地域では、植民地時代にイギリスの支配下でつくられましたが

現在はインドの人々によって運営されています。

 

こうしたプランテーションが森のあちこちに広がり、

野生動物が生息できる環境が減っています。

森は分断され、樹上で生活する動物たちが

自由に行き来することが難しくなっているのです。

 

少し離れたところから森をながめてみると

その違いがはっきりとわかります。

 

②

 

プランテーションが森を減らし、

動物たちの暮らしを変えたこと。

これまで文献で読み、動物園でのガイドでも

お客様にお伝えしてきた内容でした。

その現実が目の前に広がっていました。

 

森の分断は移動範囲が狭まるだけでなく、

別の群れから繁殖相手を見つけることが難しくなり、

遺伝的多様性の低下につながっているという研究もあります。

 

とはいえ、プランテーションは現地の人々にとって

大切な収入源であり、おそらくなくなることはありません。

 

③

プランテーションで働く人々の姿も目にしました

 

人と野生動物がともに生きていくためには

どんな方法があるのでしょうか。

 

 

森の中では、分断された森を動物が移動できるように

ロープでつくった橋を設置する取り組みや、

生息地の調査、地元の人々への啓発活動がおこなわれています。

 

宿泊したホテルではこんな掲示も見つけました。

 

④

 

シシオザルに出会うかもしれないこと、

そしてかれらが絶滅の危機にあること。

エサを与えたり、追いかけたり、

からかったり触ったりしないようにという

注意が呼びかけられていました。

 

一筋縄ではいかない課題ですが、

さまざまな立場から、さまざまな方法で

野生動物との共生への道が方法が探られています。

 



インドには、シシオザルの他にも

魅力的な野生動物がたくさん生息しています。


ここからは、私がインドで出会った

野生動物をすこしだけ紹介します!

 

⑤

頭の毛がかわいらしいカンムリラングール

 

⑥

くりっとした目のニルギリラングールの親子

 

⑦

茶のプランテーションで草を食んでいたガウル

 

⑧

道端に現れた絶滅危惧種・ニルギリタールの親子


 ⑨

紫と赤茶色の毛並みが美しいインドオオリス

 

⑩

巣材を運ぶホシバシペリカン

 

 

様々な動物が暮らす 美しいインドの自然を

将来に残していくために多くの人が努力を続けています。

 

 


 

このブログでは森での経験についてお話しましたが、

他にもインドの動物園や保全施設を訪れて

関係者の方々と交流したり、

インドの文化や食べ物に驚かされたり、

パワフルでエネルギッシュなインドを満喫しました。


⑬

カラフルで 朝から晩までにぎやかなお寺

 

⑪

南インドの料理はスパイシーでおいしい…けど量が多い

(この後たっぷりごはんが追加されます)

 

短い時間でしたが、とても刺激的で楽しい旅行でした!

 

 

⑫

 

シシオザルを飼育する日本の動物園でも

日々の飼育や展示を通して

今回現地で感じたインドの自然のすばらしさや課題を

伝えていけるよう取り組んでいきます!

 

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