2016年3月26日(土) 晴れ 雲仙普賢岳 本日は、園の動物たちからはなれた、九州の自然の話を1つ。 
先日、九州の雲仙普賢岳に勤務している環境省の方から 耳寄りの情報をいただきました(写真提供ありがとうございます)。 「雲仙普賢岳は、長崎県の山だけど?」と思われた方。 正解! 熊本の火山といえば、雄大な阿蘇のカルデラが思い浮かびますよね。 雲仙普賢岳は、長崎県の島原半島中央に位置する 雲仙岳や普賢岳などの火山の総称です。 雲仙岳は、熊本の皆さまならご存知と思いますが 長崎県だけではなく、熊本県からもみえます。 
こちらは、動植物園近くの健軍神社の鳥居から参道側を撮影した写真(↑)。 参道の中央まっすぐ先に雲仙岳がみえるんです。 桜の開花時期は、参道の桜にはさまれて雲仙岳が見えて
とても神秘的な景色です! これは、偶然できた景色ではなかったんですよ。
雲仙岳から健軍神社へのラインを延ばしていくと 木山神宮を通って阿蘇の南外輪山の清水寺に到達。 清水寺から阿蘇高岳を結ぶライン上に、阿蘇神社・国造神社が現れて 阿蘇山と雲仙岳の間で大三角形が完成!
阿蘇山と普賢岳の火山の位置から それぞれの神社のラインがみえてくるという・・・。 日本の自然信仰の文化を感じます。 もう1ついただいた情報ですが 佐賀の吉野ヶ里遺跡の建物配置の中心線は 雲仙岳に向けて設定されていて 約2000年前に有明海越しの雲仙岳を見ながら 建物配置を決めていったと考えられているそうです。
こうやって違った視点で見てみると 長崎県の一地方の山ですが 熊本県にとっても佐賀県にとっても大事な山であり 熊本県・佐賀県の風景でもあったわけです。
さらに・・・ 【古代から九州ありあけ地域の“故郷の風景”となっていた “有明海・雲仙岳”の風景を、九州の各地から再発見してみませんか?】 という趣旨で実施されたフォトコンテストでは(↓) http://kyushu.env.go.jp/pre_2015/post_17.html
なんと九州の全県から雲仙岳が見えることが判明!
ちなみに、当園の動物園エリアから雲仙岳がよく見える場所を 探してみましたが、残念ながらみつからず。 観覧車の上からならば、見えるかもしれません☆ 

動物エリアからよくみえるのは、熊本の山、金峰山。
やはり、地元の自然美も大切にして、後世に伝えていきたいですね。 これからは、動植物園も健軍神社も桜の開花時期。 園にお越しの際には、園内の様々な動植物と一緒に 周りの美しい山々や江津湖の景色も眺め 日本の歴史、文化にも想いを馳せて、楽しんでいかれてください(^^) 診療教育班 上野 明日香 |