毎年、夏休みに入ったらすぐに動植物園では動物サマースクールが開催されます。
今回は初日に開催された~チンパンジーのエサをつくって喜ばせよう!~を報告します。
対象は小学校四年生~六年生の15名でした。
まずは、動物資料館のレクチャールームで開校式がありました。
動植物園の園長の挨拶があり、その後は今回のコースのスタッフ紹介や諸注意がありました。
イベントの時は色んな分野の方々の協力が不可欠です。
今回も、東海大学農学部応用動物科学科の学生さん、教職員実習に来られてた先生、動物ボランティアさん、それに飼育員が協力して実施できました。
スタッフ紹介のあとは、本格的にサマースクールの開始です。
まずは、チンパンジーについての特徴などをスライドを使って説明します。
みんな真剣に聞いてくれ、こちらもうれしくなります。
そのほかにも、当園のチンパンジーの紹介や、今回してもらう作業を何のためにするのか?などの話をしました。
一通り話しが終わったら、チンパンジー舎に移動です。
チンパンジー舎に着いて一番にしてもらうのは、手洗いになります。
チンパンジーと私たち人間は遺伝子の塩基配列が98.7パーセントが一緒ですので、人間の病気や菌を持ち込ませないようにするためです。
もちろん、チンパンジー舎を出るときもチンパンジーの病気や菌を持ち出さないように手洗いします。
手洗いが終わったら、みんなお待ちかねチンパンジー舎の中へ入ります。
普段は入ることが出来ない全天候型展示室で作業をします。
まずは飼育員から今回の作業の説明です。
みんな始めての体験に興味津々で真剣に聞いてくれてます。
なかには、今回が二回目の参加者もいましたが、みんなの真剣さに飼育員の説明も熱がはいります。
今回してもらう作業の一つは
カジの葉に
ブドウやブルーベリー
配合飼料を包みます。
包んでもらったカジの葉の他にもたくさんの好物を用意しました。
ミニトマト
トウモロコシ
リンゴ
パイナップル
準備が出来たら、枝やポールや消防ホースに取り付けます。
取り付けが終わったら、つぎは
通称「フルーツヌンチャク」つくりです。
これは、オレンジ二つを麻ヒモで結んでつなげるだけです。
そうすると、下から投げるだけで消防ホースや枝の高いところにもエサが引っかかりチンパンンジーたちが高い場所でもエサを食べる様子が観察できます。
みんな一斉に投げれば危ないですので、五人ずつ分かれてより高い場所目指して投げます。
みんな上手に引っかけることができました。
結んだエサと引っかけたエサでチンパンジーが喜ぶのは間違いありません。
作業が終わってみんなで記念撮影。
さあ、次はチンパンジーたちが実際にどうやってエサを取るかの観察に移ります。
もう一度、手を洗ってみんなで保護者の方と一緒に観覧通路から観察します。
チンパンジーたちは、みんなが美味しいエサを準備してくれてるの感じてましたので、扉を開けると悲鳴にも近いフードグラント(ご馳走を前にしたときや好物を食べるときに発する声)を発しながら全天候型展示室に入ってきました。
自分の好物から食べていく姿や、目上のチンパンジーに対する挨拶の仕方などを飼育員の解説も交え15分ぐらいみんなで観察しました。
観察後にはまた資料館に戻って「チンパンジーの生息現状と保護活動」についてスライドで説明しました。
少しむずかしい話しですが、ここでもみんな真剣に聞いてくれました。
その後は閉校式があり、修了証を配りすべての日程が終了しました。
六年生にとっては最後のサマースクールになりますが、四年生や五年生はまた来年以降もチンパンジーはもちろんですが、色んなコースでの参加お待ちしてます。
チンパンジー班:竹田 正志、福原 真治、上野 明日香
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