資料館の冬支度
朝、布団から出るのがちょっと億劫な季節になりました。
朝晩の冷え込みが進む中、動物資料館では、飼育している魚の多くで食べる餌の量が減ってきました。カメやヘビなどの爬虫類、カエルやサンショウウオなどの両生類も餌を食べなかったり、ちょっとボーっとしていたり・・・
冬支度をする時期が来たようです。
今年は、冬眠をさせる生き物と冬眠をさせずに冬越しさせる生き物とに分けて飼育管理することにしました。
冬眠をさせるのは、アマガエル、トノサマガエル、アカガエルのカエルのトリオです。
冬眠させるカエルは11月に入り展示していたホールから研究室に移動させました。ホールで飼育すると朝晩の気温の変化によるストレスがあると考えたからです。通常、カエルには週2回給餌していますが、研究室に移動後、1週間毎日食べるだけの餌(赤虫、昆虫等)をやりました。そして、その翌週は絶食させて食べた餌をしっかり消化させ、飼育箱の中で湿らせたミズゴケに包んで、今度は室外のバックヤードで1週間ほど気泡入り緩衝材(プチプチ)で包み管理。
寒さに慣らしました。
朝の冷え込みが厳しく、最低気温が10℃以下になった日に研究室の冷蔵庫(7~8℃)に移しました。カエルたちの冬支度完了です。この冷蔵庫の中でカエルたちは来年の春まで過ごすことになります。そのときにちゃんと目を覚ましてくれるかドキドキです。
これから眠ります!
その他の生物(室内飼育のカメ類、アオダイショウ、シマヘビ、カナヘビ、サンショウウオ類、イモリ)は本格的な冬眠をさせずに室温が一定(20~23℃)に保たれた研究室で飼育管理します。
シナロアミルクヘビ(メキシコ原産)、カナヘビ、カメ類はヒーターを入れて飼育します。これらは夏季と同様の食欲が見られます。アオダイショウとシマヘビは、室温が20℃あるとはいえ冬季はまったく餌を食べません。一方、サンショウウオとイモリは夏季と同様の食欲を見せてくれます。
温度の変化に敏感な爬虫類、両生類たちも無事に暖かい春を迎えてくれることでしょう。来年春には資料館で再び皆様をお迎えできると思います。
春までバイバイ
☆★資料館・津田★☆ |