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レッサーパンダ ハズバンダリートレーニング公開!

2023年5月12日(金)

「ハズバンダリートレーニング」という言葉を
聞いたことはありますか?

動物園では、動物の健康管理のために
人が診察をしたり、病気の治療を行うことがあります。
そのまま動物を捕獲したり治療をすることは
動物にとってはストレスを伴います。
そこで、そのストレスをを少しでも軽減するために
普段から、健康管理のためのトレーニングを行っています。
このトレーニングのことを
ハズバンダリートレーニングといいます。

今回は、レッサーパンダのトレーニングの様子を紹介します!

クレートに入るトレーニング↓
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これは、レッサーパンダを移動させる時に
無理に捕まえるのではなく、動物自身で
クレートに入ってもらうためのトレーニングです。

誘導トレーニング↓
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これは、飼育員が指示したところに
来てもらうトレーニングです。
この時に、普段見えにくいお腹側がけがしてないか
爪は伸びていないかなど、外観や動きも観察します。

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冬にはレッサーパンダが繁殖期を迎えるため
2頭の同居の馴致を行いました。
その際には、2頭をそれぞれコントロールできるように
2頭同時にトレーニングを行いました。

体重測定↓
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レッサーパンダは週に1度体重測定をしています。
ここに来て!という指示で体重計に乗ることができます。

獣医師と協力して
診療や治療のトレーニングをします。
触診↓
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実際に、体を触ってけががないか
痩せていないか太りすぎていないかなどを診ていきます。

採血↓
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ヒトの採血と同じように
ゴムで圧迫して血流をとめて採血を行います。
トレーニングでは、注射針の先を丸くしたもので刺激を与えます。
採血を行う際には、血管の位置が分かりやすいように毛を刈ります。
そのため、当園の2頭のレッサーパンダは
それぞれ、左後肢の一部の毛が刈ってあります↓
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検温↓
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おしりの穴から、体温計を入れて
検温をします。

換毛期には、ブラッシングもします↓
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繁殖期にはシンファの発情の状態を確認するために
膣スメア検査を行っていました↓
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そして、当園では、
2月と3月に交尾が確認されました!
そのため、シンファのお腹の中の様子を確認するために
エコーをあてるトレーニングも行っています↓
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実際に、エコー検査もできています↓
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このように、トレーニングによって動物に苦痛を与えず
健康観察、診察、治療をできるようにしています。
また、ヒトもケガなどのリスクをともなわずに
動物を管理することができます。
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