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サポーターズデイ「なんで動植物園にいるのかな?~保護された動物たち~」Vol.3

2022年1月31日(月)

11月6日に開催したサポーターズデイ「なんで動植物園にいるのかな?~保護された動物たち~」
前回のブログでは、外来種として影響を与えている「カミツキガメ」「アカミミガメ」についてお話しました。
今回は、ペットとして人気のある動物の生息地での被害についてお話します。
(前回のブログは こちら から見ることができます)

エキゾチックアニマル編
「ヨウム」
ヨウムは大型のインコの中でも人に懐きやすく、おとなしい性格で病気しづらく、知能が高いことから近年ペットとして人気な鳥です。
しかし、平均寿命は50年と長く、運動のため放鳥が必要です。
大型のインコですので、鳴き声も大きく継続的に止まり木や齧り木を用意しなければなりません。
また、野生では群れを形成するためコミュニケーションを十分にとる必要もあります。

ヨウム

ヨウムの生息地であるアフリカでは、森林の消失やペット人気による乱獲により生息数が激減しています。
生息地の一つであるガーナでは、1990年前半に90~99%のヨウムが失われたといわれています。

そのため、国際自然保護連合により絶滅危惧種に指定されています。
これにより、野生個体の捕獲は禁止され、ペットとして飼育する個体は人工繁殖したものにか切られています。それにより現在、ヨウムの販売価格が高騰しています。
しかしながら、ヨウムの輸出はいまだに儲かるため、いまだに現地では密輸が横行しています。呼格されたヨウムのうち45~65%が輸出前に死亡し、輸送中にも狭いケージにぎゅうぎゅう詰めにされるストレスによっても死亡してしまいます。



3回にわたりお話してきたような悲しい動物たちを生まないために、私たち(人間)が動物を飼う前にできることがあります。

まずは、衝動的に飼わないことです。かわいい、珍しいと興味本位で飼わないようにしましょう。

 

次に、飼う前に飼育に必要な知識を備えておくことです。飼おうとしている動物の寿命は何年なのか、どのくらい大きく成長するのか、どんな餌を食べるのか、必要なケージや整えるべき飼育環境はどういったものなのかなどなど。動物をお迎えする前にきちんと調べましょう。


もし、逃げ出してしまったら、いなくなってしまったらということも考えてください。


昨年、神奈川県でアミメニシキヘビの脱走がありました。脱走経路は窓の隙間だと推測されています。

アミメニシキヘビなど、人に危害を加える恐れのある危険な動物は「特定動物」として動物愛護管理法に定められており、現在、愛玩目的での新たな飼養は禁止されています。

また、特定動物でなくても、生息環境が異なる動物が逃げてしまった場合、冬を越せないもの、夏の暑さに耐えられないもの、上手く餌を確保できないもの、さまざまな理由で命を落としてしまうこともあります。それだけではなく、生態系を乱すなど国内の動物や植物にとっても悪影響を与えてしまうこともあります。


ヨウム2


狭いケージ


最後に、

3回にわたり「保護された動物たち」についてお話してきましたが、動物を「飼う」ということをしっかりと考える機会にしていただければありがたいです。

いろいろと考えた結果、「飼わない」という選択が必要な場合もあるかと思います。

そして、しっかりと考え動物を飼うと決めた際には、必ず「終生飼育」を行ってください。

悲しい動物たちを生まないためにどうかよろしくお願いいたします。


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