カバやクロサイ等の体重はどのくらいなの?
という質問をよくされます。 実は、現在飼育しているカバもクロサイも一度だけ測っています。 カバもクロサイも数年前に他園から来園しました。 その移動の際、輸送箱から大型クレーン車で吊り上げるのですが その時に吊った状態でクレーン車で測ることができます。 その時分かった体重、体の変化をもとに大体この位かなという数字で 担当者が判断しています。 つまり、おおよそなのです!
体重を把握しておくことは、健康管理をする上で重要で、 ボディーコンディションはもちろんのこと、麻酔や薬の量も体重で判断しますし 繁殖にも係わってきます。 しかしながら、当園の昔ながらの獣舎には、備え付けの体重計はありません。 そこで3トン測定可能な体重計を2台購入していただきました! この2台でアフリカゾウまで測ることができるぞ!
(面積150×150 天板の重さ90㎏、スロープ40㎏) とはいえ、大型の野生動物を体重計に乗せることは簡単なことではありません。 動物達は初めて目にするものには警戒します。なので恐怖心をとってあげなければなりません。 また、その動物種の特性、性格や癖など、飼育員の普段からの動物との関わりも重要になってきます。
今回、計測する個体 カバ モモコ♀23歳 とべ動物園生まれ ソラ ♀8歳 東武動物公園生まれ
クロサイ ミミカ♀11歳 上野動物園生まれ 体重計に慣れさせる(専門的に「馴致(じゅんち)」といいます)場合の簡単な流れは 1.見て馴らす→2.触れて馴らす→3.体重計に乗せる→4.保持する(じーっとしとく) といった感じです。
2月9日
最初は、体重計のスロープを2つ合わせてものを設置 最初近づいて来てくれたのはソラ! モモコは警戒してたので、ソラから測ることにしました。
2月10日 警戒心が解けてきたソラ 2月12日 こちらはモモコ
2月16日 体重計を設置 2頭とも警戒なくすんなりと乗るが… 後肢が乗れきれない… 2月17日
天板の前に鉄板を置き、鉄柵との距離をとり、モニターの配線を下に通しました
ソラ 1060㎏
モモコ 1515㎏
モモコ 2010年来園時1200㎏ ソラ 2015年来園時800㎏ なので
モモコ +315㎏ ソラ +260㎏ でした。
次はクロサイ(ミミカ♀)
ミミカの場合は寝室に2台設置しました。 設置する場所の選定も重要です
ミミカ 1229kg でした! 今回、明らかになった体重を飼育管理に役立てていきます! 今後も継続的に計測すると同時に、まだ測れていない動物についても、 動物にも飼育員にも優しい方法で計測していきたいと思います。
飼育 2班
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