2021年1月10日(日)
ウシやヤギの角は生え変わることはなく、折れてしまったらもう生えてきませんが、シカの角は毎年生えかわります(ただし、角が生えるのはオスだけです)。
落ちた後はまた角が生えてきます。でも、最初から硬い角が生えるわけではなく、最初は「こぶ」のようにふくらんできて、やがて枝分かれをしながら伸びていきます。この時期の角は周囲が皮膚でおおわれていて、袋をかぶせたように見えるため「袋角」(ふくろづの)といいます。血管や神経が通っており、角に栄養を供給しているのです。当園のシフゾウの場合、角が伸びるのは春の袋角の時期だけで、4月~5月になると成長が止まり袋角の皮膚が剥がれていき、中から骨質の硬い角が現れます。
角が落ちる前のチョッパー(2020.12.19撮影)
角が落ちた日のチョッパー(2021.01.01撮影)
角座から血液が垂れてて、少し痛々しいですね。
同上
角座に角のこぶができ始めている。落角から10日目(2021.01.10撮影)
これは昨年、袋角が成長したときの様子(2020.04.08撮影)
大きな袋角が重いのか、いつもとは違う体制で休憩中
(2020.04.08撮影)
袋角が破れ始めている(2020.04.19撮影)
同上。この時期は角がかゆいのか、しきりに金網格子にこすりつけます。
袋角が破れて、骨質の硬い角になります。
(写真の標本は、現在はコロナ感染予防のため展示しておりません)
今年もチョッパーの角が伸びる様子をそのステージごとに
見ることができますので、是非ご来園ください。
また、正門前にはONE PEACEのチョッパー像も設置されていますので、
そちらの方も併せてご覧ください。