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動物だよりvol.437野鳥の観察会

2018年2月17日(土)

平成30年2月17日(土)晴れ

 

熊本地震発生から675日。

 

 

豊かな自然環境保全への理解をより深めてもらおうと

江津湖に飛来する「野鳥」をテーマにした

体験学習会を開催しました。

 

 

 日本野鳥の会熊本県支部の坂梨仁彦氏を講師としてお迎えして


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まずは、双眼鏡の扱い方から教わりました。

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眼鏡をかけておられる方は

双眼鏡の接眼部分のゴムを曲げて使うそうです。

はじめて知りました(^^;)

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準備が整ったら


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さっそく双眼鏡をのぞいてみましょう!

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後ろの文字に焦点あわせて読めますか?

 

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これができないと、せっかくの双眼鏡が無駄になります。


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皆、真剣に自分用に調整しています。

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先生から、お借りした双眼鏡(↓)。

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良い双眼鏡についても教えていただきました。

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今回は、望遠鏡も持ってきていただいて

わくわく感が高まります♪

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さっそく外へ!

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先生は、さっそく動物資料館前の

アキニレの種子に注目。

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これも、鳥のエサになるそうです。

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ハシボソガラス(↓)


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ハシボソガラスは、その名のとおり嘴が細くて

ハシブトガラスの太くて湾曲した嘴とは異なります。

 

日本庭園には、ジョウビタキのメスがいましたが

双眼鏡で確認して喜んでいる間に

飛んでいってしまいました☆

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シロハラ発見!

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皆が、ばばっと双眼鏡かまえるところを撮影していたら

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うっかり、肝心のシロハラを撮影しそこないました(^^;)

なんてこったい・・・

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シロハラは、全国的に渡来する冬鳥で、本州中部以南に多いです。

広島県や長崎県では、繁殖記録もあるそうです。

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ちなみに、本日の野鳥の観察会には

熊本市役所の4課(環境総合センター、環境共生課、博物館、動植物園)

のメンバーも混ざって観察中。

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今度も、皆、いっせいに見上げる先には・・・

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いました!

中央やや右下のずんぐりむっくりした灰色の鳥、イカルです。

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木の葉に隠れて見づらいですが、群れでいました。

 嘴は鮮やかな黄色で、脚はわずかに褐色、雌雄同色。

写真だと、あそこにいるねぇ、くらいしかわかりませんが

(ズームが限界でした)

望遠鏡でみると、目の前にいるかのように

鮮やかな色彩で動いていました。

 

イカルは、九州以北の低地~山地の落葉広葉樹林で繁殖します。

冬期には暖地や低地に移動するものがおり

公園などでも群れがみられます。


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皆が、双眼鏡を持って動き出しました。

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今度は、なんだなんだ?

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ジョウビタキのオス!

園のフェンスに、ちょこん、ととまっていました。

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ジョウビタキは、冬鳥として本州以南に飛来します。

オスでは頭の灰白色と咽黒

翼の白斑、腰と外側尾羽と体の下面の橙色が目立ちます。

 

 

さて、ここから園を出て、隣接する江津湖に向かいます。


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江津湖では、たくさんの水鳥がみられます。

 

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たくさんいる黒色はオオバン、先頭の茶色の1羽がヒドリガモ(↓)。

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こちらはヒドリガモの群れに、オオバンが1羽(↓)。


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ヒドリガモは、冬鳥として本州以南の湖・川・内湾などに渡来します。

他のカモ類より、陸に上がって草を食べることが多いです。

江津湖のサイクリングロードの前での観察会。

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岸辺に落ちているのは、水鳥たちの黒緑色の便です。


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人気がなくなる夜間に岸辺へあがってきて

ここで歩き回っています。

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対岸の木には、ハシボソガラスの巣があります。

どこだか、わかりますか?(↓)

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閑話休題。

これは、なんでしょう?

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仏の座(ホトケノザ)、と呼ばれる植物で

葉のつき方が仏様の円座に似ていることが、名前の由来です。

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湧き水の近くに、育成していました。

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ちなみに、オオバンたちも江津湖の水草を食べますが

ヒドリガモと同様、岸辺に上がってきて、植物も食べます。

 

オオバン(↓)。

 

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オオバンは、体が黒く、翼も黒で先端が白色、嘴は白色

九州以北で繁殖し、本州以南で越冬します。

 

オオバンのシルエット(↓)。

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水鳥は、脚がからだのやや後ろ側についているのが特徴です。

さらに、オオバンは、足指に水かきではなく「ヒレ」がついていて

ヒドリガモは、水かきがついています。

 

 

ドバトが鈴なりで、こちらを見ていました。

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博物館の先生からは、珍しくもヤマバトもおりて来ていた

という情報をいただきました。

・・・見損ないました・・・(><)

 

遠くには、オオバン、ヒドリガモにまざって

クロツラヘラサギもいました。

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クロツラヘラサギは、冬は朝鮮半島から九州以南へ渡来してきますが

現在その数が激減しています。

 

先生は、クロツラヘラサギが減った理由のひとつは

そのエサの取り方がとても下手だからではないかとも仰っていました。

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この日は、天気が良くて風も穏やか、温かくて観察日和。

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岸辺では、おやすみ中のオオバンやヒドリガモたち。

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さて、対岸をみてみましょう。


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対岸では、アオサギが優雅に滑空してきては

特定の木に止まって休んでいました。

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アオサギは、動植物園では通年みられて繁殖もしています。

毎年、春にはハシボソガラスとの争いがみられます。

日本のサギ科の中では最大級で、九州以北で繁殖し

北日本などでは冬期に暖地へ移動するものがあります。

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なにか動くものを岸辺に発見。

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ハクセキレイのオス(↓)

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ハクセキレイは、日本では6亜種が観察されています。

北日本で繁殖し、本州中部以南で越冬していたが

近年では九州南部に及んでおり

このような水辺だけでなく市街地でも見られます。

 

マガモもいたという参加者の方からの情報をもらって探していると


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いました!

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マガモは、主に冬鳥として湖沼・池・川・海岸などに渡来します。

少数は、本州中部以北の湖沼などで繁殖するそうです。

オスは、頭部が鮮やかな緑色光沢のある黒で白いくび輪があり

嘴は黄色、足は橙色です。

メスは、褐色で黒褐色の斑があり、嘴は黒くて周辺が橙赤色です。

 

オスもメスもいて、こちらがじりじり近づいていくと

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岸から離れて泳ぎだしてしまいました。

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やはり、適度な距離感で、眺めるのが一番ですね。

 

今回、参加していただいた方の中には

大変珍しい鳥が庭にあらわれたけど、何の鳥かわからなかったと

仰られる方もおりました。

 

せっかく坂梨先生のような詳しい方がおられるので

ぜひ、次回はカメラで撮られておいて

こういう機会に尋ねていただくことをお勧めいたします。

 

・・・わたしたちも、そうしよう☆

 

また、この時期に園や江津湖でみられる鳥の一覧がほしかったという方も

おられましたので、次回の観察会では用意しておこうと思います。

 

あとは、毎年行っている冬鳥の観察だけでなく

四季の野鳥観察会ができたら素敵ですね。

 

皆さんが楽しめるイベントを今後も行ってまいります♪

 

動植物園に来られた際には

ぜひ、野鳥にも注目してお楽しみください。

 

 

上野、鎌田、福本、藤井、松﨑、松本 充史、吉仲

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