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ネコ、時々ジャコウネコ サポーターズデーその後

2025年7月4日(金)

みなさんこんにちは!

 

今回のブログでは、先日行ったサポーターズデーと

その後についてご報告します。

 

サポーターズデーってなに?

という方はこちらから詳細をごらんください。

 

日頃から当園をご支援くださっている

サポーターのみなさんに感謝を伝え、

動物のことや当園の取り組みを

より深く知っていただこうというイベントです。

 

 

そのコースのひとつが

『爪から学ぶ!ライオンのひみつ』でした!

 


まずは爪についてちょっとだけお勉強。


当園のライオンたちの爪



 

動物の爪の形の違い


 野生のライオンが爪を使うのはどんな時?



 

その後、ライオンが暮らす猛獣舎へ。

3頭のライオンたちには

一度寝室に戻ってもらい、猛獣舎を見学。

 

普段入ることができない場所、

間近で見るライオンに

サポーターのみなさんも大興奮!

 

そして

爪を使う行動を引き出す

環境エンリッチメントの

お手伝いをしていただきました。

 

環境エンリッチメントとは、

動物たちの暮らしを豊かにする様々な工夫のこと。

 

今回は、2種類のエンリッチメントアイテムを用意。

 

   ポリタンクに馬肉を入れ、木の枝を詰め込んだもの

 

   消防ホースを編み、隙間に手羽元をはさんだもの

 

 

ライオンは狩りをする時など

様々な場面で爪を使いますが、

狩りをする必要のない動物園では

爪を使う行動をとる機会があまりありません。

 

ライオンが本来持つ行動を

発揮できるようにしたり、

爪の伸びすぎを防ぐために、

こうしたエンリッチメントをおこないます。

 

放飼場に準備する間も

「いつもクリアが休んでいるのはここか~!」

「これ、サンの毛かな?」など

サポーターの皆さんの

楽しそうな声が聞こえてきました。

 

 

さあ、ライオンたちの反応やいかに…?

 

いつもと違う様子に少し戸惑いつつも、

思い思いにエンリッチメントにアプローチ。

 

 

ポリタンクを運ぶサニー

 

クリアはにおいを嗅いだり転がしたり

後ろのサンは……あまり興味なし?

 

消防ホースをぐいぐい引っ張るサニー

 

イベントの最後には

今回のテーマにちなんだおみやげを

お渡ししました。

 

サンの剥がれた爪で

型をとった特製・爪キーホルダー

 

 

 

この日の夕方、清掃に入ってみると

手羽元は完食していましたが、

ポリタンクから馬肉を

取り出すことはできていませんでした。

 

後日、枝なしでお肉を入れてみたところ、しっかり完食。

今後は少しずつレベルアップして枝も入れていきます!

 

ばきばきになったポリタンク

 

 

消防ホースはのびのび

 

どちらもよく遊んでくれた証拠!

 

ライオンたちが使った消防ホースのそばには

剥がれた爪も落ちていました。

 

 

歯や顎もよく使っていましたが

狙い通り 爪も使ってくれていたようです。

 

 

これからも色々なエンリッチメントを考えて

ライオンのくらしを豊かにすること、

皆さんにライオンの魅力を伝えること、

もっと進めていきたいです!

 

 

 

エンリッチメントアイテムの素材について

 

ポリタンクや消防ホースは

破損や誤食のリスクはあるものの、

本イベント前に試行錯誤した上で

噛み砕いたり引きちぎった破片の

ほぼすべてを吐き出したことを確認しました。

また、誤食をした場合にも

破片が小さく、排泄される可能性が高い

素材として選定しました。

 

ポリタンクに入れた枝は

ラクウショウという植物で、

ネコに対して無害であるとされています。

当園のライオンに複数回与えて

吐き戻し等もみられていません。



エンリッチメントにはリスクも伴いますが

できるだけ安全に配慮して

取り組んでまいります。


引き続き応援よろしくお願いします!


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