令和5年(2023年)10月18日、上野動物園からミヤコカナヘビが来園しました。
ミヤコカナヘビは、鮮やかな緑色が特徴のトカゲの仲間で、沖縄県宮古諸島のみに分布する日本固有種です。
かつては宮古諸島のどこでも普通に見られましたが、生息地の開発や乱獲等の影響でその数を激減させている絶滅危惧種です。(環境省レッドリスト2020では、ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いとして、絶滅危惧ⅠA類(CR)に選定されています。)
現在ミヤコカナヘビを飼育している動物園は九州には他にありません。
この度、施設整備が終了し、飼育環境に馴らす訓練も概ね順調に進んでいるため一般公開いたします。
1 一般公開日時
令和5年(2023年) 11月 24日(金) 9時
2 公開場所
熊本市動植物園 いきもの学習センター(旧 動物資料館)
3 ミヤコカナヘビってどんな動物?
沖縄県宮古諸島のみに分布する日本固有種です。鮮やかな緑色で、全長はオスで290mm、メスで270mmに達し、その75%程度を尾が占めます。生息地では草地の他、草原や農耕地、住宅地周辺の空き地のような環境でも見られることがあり、昆虫類を餌とします。
開発や外来種(イタチ、インドクジャク等)による捕食、ペット目的での採集・乱獲により数が激減しています。
11月1日現在、当園を含め上野動物園、円山動物園など 7つの動物園水族館で計424頭が飼育されています。
ミヤコカナヘビは、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)において「国内希少野生動植物種」に指定され、環境省の保護増殖事業の対象になっています。保護増殖事業計画の策定に先立って、環境省と日本動物園水族館協会は2017年よりミヤコカナヘビの生息域外保全の取組を開始し、生息状況の急激な悪化に対処するための備えとして、複数の動物園等で飼育・繁殖技術の確立や科学的知見の集積を目指しています。当園でミヤコカナヘビを飼育・繁殖することで、この取り組みに貢献していきます。
4 その他
動物の体調等により一般公開を延期する場合もありますのでご了承ください。延期の場合は動植物園ホームページでお知らせいたします。