部分開園から1ヶ月ほどたちました。
園内も暖かくなりはじめ、たくさんいた渡り鳥の数も少なくなってきました。
子育てをするために寒い地方へ帰っていったのでしょう。
少々寂しさを覚える一方で、日本庭園ではツクシが顔を出しはじめ、春の訪れを感じさせます。
ここ資料館でも、春の気配を察してゆっくりと活動を始めた動物がいます。
カメです。
カメやトカゲ、ヘビなどの爬虫類は、自分の体温を自分自身で調節するのが苦手です。
そのため、外の気温が低くなる冬の時期には体の機能をできるだけ下げて冬眠をします。
資料館のヤエヤマイシガメやスッポンは、冬の間落ち葉や砂の中にもぐって冬眠していました。
左下に甲羅の一部が見えています。
寒さも落ち着き、少しずつ暖かくなってきたころ冬眠から覚めて活動するようになりました。
3月某日の暖かい昼下がりには
クサガメ
ミシシッピアカミミガメ
ニホンイシガメ
ヤエヤマイシガメ
みんな揃って日光浴を行いました。
久しぶりの日差しを浴びて気持ちよさそうです。
資料館の外で飼育しているニホンイシガメ、クサガメ、アカミミガメも冬の間は水の中でじっとしていま したが、最近ではよく日光浴しに陸へ上がるようになり、エサも少しずつ食べるようになってきました。
上に乗っているのは子供ではなく立派な大人のオスです。
下にいるのがメスです。
ミシシッピアカミミガメはメスのほうが大きく成長しますが、生まれた年の違いや個体差もあるため、 大きさを見て雌雄を判別するのは少しむずかしいです。
分かりやすい見分け方はずばり、つめの長さです。
オスはつめを使って求愛をするため、メスにくらべてつめが長くなっています。
普段は注意してみることもないカメのつめですが、一度じっくりと観察してみるのもいいですね。
動物資料館
松﨑 鎌田 福本 吉仲 |