資料館だより②です。 資料館だより①もひっそりと更新していたのですが、お気づきの方はいましたでしょうか?
では、さっそくクイズです!
この写真にはある生き物が写っています。 さて、なんの生き物でしょう?
おわかりいただけたでしょうか?
正解はホタルです。
写真ではとてもわかりづらいのですが、 実際には園内の日本庭園で、今年も無数のゲンジボタルが飛び交っていました。
ところで、なぜホタルは光るのでしょうか?
多くのホタルは、成虫になると光ることで交尾する相手を探します。
夜空を飛び交う姿が印象的なゲンジボタルは、オスが一斉に発光しながら飛びまわり
葉の裏で儚げに光るメスに対してアピールします。
オスに比べて地味に光るメスですが、オスが近づくと力強く光りオスを引き寄せます。
暗闇にほんわりとひかるホタルの幻想的な光はホタルにとっては大事な光のコミュニケーションなのです。
熊本市動植物園では毎年、5月のはじめに日本庭園でホタルの見学会をしてきました。
今年は残念ながらできませんでしたが、 来年また元気に飛ぶホタルを見ることができるように、資料館では今年もホタルの繁殖をはじめました。
5月半ばの風のない夜に、資料館のスタッフでホタルを採取しました。
オスとメスをそれぞれ数匹捕まえ、
このような繁殖用のケージで飼育しています。
青いかごの中にオスとメスのホタルを入れ、白い布に産卵してもらいます。
野生のホタルは湿ったコケに卵を産むので、布は湿らせています。
採取してから2週間ほどで、卵を確認できました。
これが、その卵です。
黄色い粒が卵です。
孵化直前になると、中の様子が透けて見えるそうです。
およそ一ヶ月ほどで孵化する予定なので、そろそろ幼虫を見ることができるかもしれません。
今後の成長に期待したいと思います。
動物資料館 鎌田 吉仲 福本 堀 松崎
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