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動植物園のマスタープランが出来上がりました

2020年5月11日(月)

みなさま如何お過ごしでしょうか。熊本市動植物園園長の戸澤です。

例年であれば、多くのお客様で賑わいを見せる、5月の動植物園ですが、当園は現在も、新型コロナウイルス感染拡大防止のため臨時休園中です。

絶好のお出掛けシーズン。動植物園を楽しみにしていらっしゃる多くの皆様に、ご来園いただけないことは、とても残念ですが、今は、一刻も早いコロナ終息に向けて、私たちひとりひとりに、自制した行動が求められる時です。

心ひとつにして、頑張りましょう。


今回は、令和元年度末に策定しました、「熊本市動植物園マスタープラン」についてご紹介させていただきます。

マスタープランとは、開園100周年を迎える2029年における、動植物園のあるべき姿についてまとめたものです。

ひらたく言いますと、10年後の動植物園の青写真です。

今後、熊本市動植物園がどのようなことを目指して、どのような姿に変わっていくのか、多くのみなさまに知っていただき、ご来園の際にはそのような視点からも、お楽しみいただければと思います。

 

 まずは、プランのコンセプトとテーマです。 


コンセプト 「愛され続ける水辺の動植物園へ


市民の憩いの場として愛され続けている江津湖の湖畔にあり、これまで応援いただいた多くの皆様に愛され続ける園を目指します。

 


テーマ1 驚きと新たな発見!いきものミュージアム

               動植物の生息地を再現し、

                 命の大切さや厳しい自然環境の現状を伝えます。


テーマ2 江津湖との調和。水辺動植物園を再び

               江津湖畔のロケーションや豊かな自然環境を活かします。


テーマ3 優しさと魅力あふれる動植物園づくり

             来園者に優しく、魅力ある空間を提供します。


テーマ4 愛され続けるための運営体制の強化

             経営面の課題を改善し、動植物園の運営体制を強化します。 

 


テーマごとに具体的な取り組みについて、主なものをご紹介します。

 

【テーマ1】驚きと新たな発見!いきものミュージアム

動物園と植物園を一体化して、生息地ごとの展示を基本にエリア再編を行って参ります。

また、希少な動植物は、今後、ますます入手困難となることが予想されます。

そのような状況も踏まえながら、20年~30年後といった長期的な視点でエリア計画をつくりました。


【将来を見据えたエリア計画】

エリア計画


 開園100周年に向けては、『④アフリカの雄大な大地』エリアを整備してまいります。

 アフリカの広大なサバンナを再現し、そこに、ライオンやキリン、シマウマなどが一緒にいるように展示したいと思います。

 さらには、展示動物の先に江津湖が望める景観を創出して参ります。


【サバンナエリアのイメージ】

サバンナ①
サバンナ②


【テーマ2】江津湖との調和。水辺動植物園を再び

 

動植物園は江津湖公園の中に位置しています。

これまで以上に、江津湖の豊かな自然を活かした取り組みを行って参ります。

 

まずは、「(仮称)水辺のインフォメーションセンター」の設置です。

自然、文化、歴史、エンターテイメントなど、江津湖に関する情報を収集し、江津湖の魅力を発信して参ります。

   

   また、園内の江津湖側に展望デッキやカフェなどを設置し、江津湖の景観や野鳥などいきものを観察したり、お茶を飲みながらゆっくりとくつろいだりしていただけるような水辺の空間を創出します。



 【湖畔デッキのイメージ】

デッキイメージ

【園内から見た江津湖の景観】

江津湖風景



【テーマ3】優しさと魅力あふれる動植物園づくり

 

 動植物園は現在地に移転して、50年が経過し、施設の老朽化が顕著です。

   また、バリアフリー、ユニバーサルデザインといった観点からも、来園者の皆様ご満足いただける状況ではありません。

   そのような現状を踏まえ、優しさと魅力にあふれた施設へ改修を行って参ります。

 

まず、正面ゲートですが、動植物園のシンボルとして、より魅力的なゲートになるようリニューアルを行います。

現在、設計に取り組んでいるところであり、もう少ししたら、外観図についてご紹介できると思いますので、お楽しみに。


 園路のバリアフリー化、休憩スペースやベンチの増設、分かり易い案内サインの整備、トイレの洋式化など順次、改修を進めると共に、さらには、様々な年代の来園者が楽しめるような遊戯施設の導入も検討して参ります。



  【現在の正面ゲート】

正面ゲート



【テーマ4】愛され続けるための運営体制の強化

最後に運営体制の強化です。動植物園が末永く来園者のみなさまに愛され続けるためには、安定した運営体制が不可欠です。

 

まずは、テーマ1から3に着実に取り組み園の魅力をさらに高めることで、動植物園ファンを増やしていきたいと考えています。


併せて、管理コストや施設のライフサイクルコストの削減にも積極的に取り組み、将来的には、管理経費の半分を入園料等の自主財源で賄うことを目標とします。


【収支改善目標】

収支改善目標


また、個人や団体、企業など、多くの方がボランティアとして、気軽に園の運営にご協力いただけるような制度を検討して参ります。

そのような市民協働の取り組みを通じて、より地域に根差した動植物園にして参ります。

 

なお、この計画に必要となる資金を確保するため、「(仮称)熊本市100周年施設整備基金」の設立についても検討しております。

基金を設置したら、改めてお知らせいたしますので、多くのみなさまのご協力をよろしくお願いいたします。

 

プランについて、詳しくお知りになりたい方は、こちらの資料をご覧ください。

 

 

 

令和2年5月11日(月) 熊本市動植物園 園長 戸澤 角充

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