9月22日秋分の日に「動物慰霊祭」を開催しましたので報告いたします。
この1年間で、フタコブラクダのクロベー、シシオザルのコウヘイ、アムールトラのトモオ、ホッキョクグマのミッキーなど53種126頭の動物たちが亡くなりました。
その一生を全うする中で、彼らの命は最後まで輝き続けました。彼らのひたむきに生きる姿から、私たちは多くの感動と生きる喜びを分かち合えました。このことを皆様と共感しながら伝えることも動植物園の大切な役割と考えています。
これまで多くの皆様に応援をいただきまして、この場をお借りして心から御礼申し上げます。
そして、今後とも動植物園をよろしくお願いいたします。
当日私が動植物園職員を代表し伝えました、亡くなった動物たちへの慰霊の言葉を掲載いたします。
「動物慰霊のことば」
平成二十四年度動物慰霊祭にあたり、慰霊のことばを申し上げます。
本園は昭和四年の開園以来、市民の皆様の憩いの場として、また、動植物についての学習の場として、たくさんの方々に親しまれてまいりました。
現在、野生動植物の生息環境は、世界的な温暖化・異常気象や、人類の活動等の影響を受け非常に厳しい状況にあります。地球上の全ての生き物と共に暮らせる自然環境を守っていくことは、私たち人間にとってきわめて重要な課題です。
このような中、動植物園では、動物サマースクール、動物ワンポイントガイド、動物ふれあい体験、親子自然観察会などを開催し、命の尊さや生き物を取り巻く環境への理解を深めていただき、自然環境保全の大切さをお伝えする努力を続けているところです。
さて、この一年を振り返りますと、ラマ、アムールトラ、アミメニシキヘビ、シシオザル、フタコブラクダ、ホッキョクグマなど、五十三種、百二十六頭の動物たちが、その一生を終えました。
これらの動物たちは、市民の皆様に愛され、命をつなぎ、また、動植物園が社会的な役割を果たす上で大きな貢献をし、生きる姿を通して私たちに様々なことを教えてくれました。
私たちはここで眠る動物たちの尊い命を想い、動物たちの懸命に生きる姿から学んだことを活かし、動物たちの命が輝き続けることができるよう、そして、より多くの人々に親しまれる動植物園を目指して、職員一同力を合わせて頑張ることを誓い、慰霊のことばといたします。
平成二十四年九月二十二日
熊本市動植物園
園長 本田 公三 |