新年あけましておめでとうございます。熊本市動植物園園長の戸澤です。
昨年は、コロナ感染症の防止に追われた一年でありましたが、ご来園者の皆様のご理解とご協力のもと、何とか乗り切る事ができました。
未だ、コロナ感染症の勢いには留まる気配もなく、予断を許さない厳しい状況にはありますが、引き続き、感染防止策を徹底しながら、園の運営に取り組んで参る所存です。
あらためまして、全てのご来園者の皆様にお礼申し上げますと共に、今年が、皆様にとって幸多い年になりますよう、お祈り申し上げます。
今年は、丑(うし)年ですね。 ここで、丑年の特徴についての豆知識です。
もともと十二支は植物が循環する様子を表していますが、丑は十二支の2番目で、子年に蒔いた種が芽を出して成長する時期とされています。丑年には、先を急がず目前のことを着実に進めることが、将来の成功につながっていくと言われています。
正に、コロナ禍の今だからこそ、一歩一歩、着実に目の前のことに取り組んでいく、大事な年にしたいですね。
熊本市動植物園には、牛の仲間である『エランド』という動物がいます。名前はサンタで8歳の雄です。今年の主役であるエランドについて、ご紹介させていただきます。

エランドは体長約3m、体重約300㎏で、ウシの仲間の中では最大級の大きさです。主にアフリカの南部に分布し、野生では、大きな群れをつくって生活します。草食性で、主に木の芽や木の葉などを食べ、果実のほか土を掘って木の根などを食べたりもします。
体毛は茶色、茶褐色、灰褐色などで、体側部にいくつかの白っぽい線が見られます。尾の先には長く黒い毛が生えていて、のどには胸垂(きょうすい)と呼ばれる皮膚の垂れ下がりがあります。なにより、一番の特徴は角で、2回転ほどねじれて真っ直ぐに伸びています。また、エランドは跳躍力に優れていて、大きい体のわりに動きは軽く、1.5m程の高さのものなら、簡単に跳び越すことができます。
いつも穏やかなエランドのサンタに是非会いに来て、実際にその大きさや特徴を観察してみてください。

お正月ということで、昨年末に、来園者の皆様と一緒に作成した門松を、チョッパー像の横に飾らせていただいています。

また、西門(植物園側入口)には、今年も宇土高校の華道部のみなさんの協力により、特大の生け花を展示しております。
今年の作品のテーマは、『幽静』。テーマのとおり、猛々しく堂々とした構成の中に、奥深さや、静寂を感じさせてくれる作品に仕上がっています。
1月11日(月)まで、展示いたしておりますので、ご覧いただければと思います。

宇土高校華道部のみなさん、毎年素晴らしい作品を本当にありがとうございます。
今年も、ご来園いただく全ての皆様に楽しみ、おくつろぎいただけるよう、職員一同、取り組んで参りますので、どうぞよろしくお願いたいします。
令和3年1月5日(火)
熊本市動植物園 園長 戸澤角充
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