9月も中盤に差し掛かり、ツクツクボウシの鳴き声も少なくなってきました。
秋の訪れを感じる一方で，まだまだ暑い日々が続いています。
私達にとって、夏の暑さはとても辛いものです。
強い日差しによって、肌が焼けるだけでなく、熱中症や日射病などを引き起こすことがあります。
動物園の動物も例外ではなく、
園内の動物たちに対してもさまざまな暑さ対策がとられているようです。
そんな中、強い日差しを利用している動物もいます。
カメもそのひとつです
カメやトカゲ、ヘビなどの爬虫類は
自分でうまく体温を調節することができません。
そのため、環境をうまく利用して体温を調節しています。
暑い日はシマヘビも水の中に入ります
カメといえば、ぼーっっと甲羅干しをしている姿が印象的ですが
実はこれも、体温調節をするための行動です。
体温が低い時には日光浴をして、体温が上がると水の中や日陰に移動します。
日光浴の効果は，体温を変化させるだけではありません。
皮膚や甲羅を乾燥させることは病気の予防にもなります。
そのため，子ガメに適切に日光浴をさせないで育てると、
甲羅がやわらかくなったり変形してしまったりする事があります。
カメにとって日光浴は重要なものだといえます。
資料館の前にあるカメ池では，現在3種類のカメが飼育されています。
ニホンイシガメ
クサガメ
ミシシッピアカミミガメ
イシガメとクサガメは、地震の影響で爬虫類館から資料館のカメ池へ移ってきました。
どの個体も、とても元気に過ごしています。
一見すると、どのカメも同じように甲羅干しをしているように見えますが、 個体や種類によっても少しずつ違うようです。
普段からのんびりしているようにみえるカメも、
実は生活しやすいよう（カメなりに）工夫しているのかもしれません。
現在は動物園が閉園中であるため、園内のカメは画像でしかお見せすることができませんが
カメの甲羅干しは園外でも見ることができます。
動物園のお隣にある江津湖では
ミシシッピアカミミガメ
クサガメ（これは園内の野生個体です）
ニホンスッポン（今回は画像なしです）を観察することができます。
暑い日には水辺の涼しい木陰で
甲羅干しをしているカメを眺めてみると
おもしろい発見があるかもしれません
動物資料館
鎌田 福本 堀 松崎 吉仲 |